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今回はコーヒーと大腸がんの 関係について報告する。

   日本人の死因のトップはがんという結果があるが、2009年の調査である「がんの統計」(財団法人がん研究振興財団調べ)では、女性の死因の第一位は大腸がんだという。

 

    これは意外であった。最近のテレビCMなどのキャンペーンから印象づけられたからか、乳がんが第一位だと思っていた。しかし、実際は乳がんは第五位。二位は肺がん、三位は胃がん、四位は膵臓がんと続いている。

 

 岐阜大学大学院医学系研究科の永田知里教授は、「何を食べたり飲んだりすれば病気になりにくいのか」という関連を明らかにするために、「高山市 健康と生活習慣調査」を実施。

 

 1992年、岐阜県高山市の35歳以上の住民およそ3万人(男性1万4427人・女性1万7125人/計3万1552人)に、健康と生活習慣に関するアンケート調査を行った。

 

 その結果コーヒーを飲むことは大腸がんの発症リスクを抑える働きがあるようだということがわかった。しかし、全日本コーヒー協会は、「この研究結果だけでコーヒーと大腸ガンとの関係をズバリといい切れないことにある」としながらも、「高山スタディ以外にも、コーヒーにガン抑制の効果があるというコホート研究が発表されていけば、コーヒーの予防効果が国際的に認められる日がくるかもしれない」と記述している。

 

 今後の研究が楽しみである。

 

『四季の珈琲』2012 vol.34


参考・引用文献