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2012年も終わりに近づき、今年もコーヒーにまつわる話題がたくさんあった。それらをかいつまんでお届けしよう。

 炭酸入りコーヒーの再登場

 

 コーヒーに炭酸を加えたドリンク「エスプレッソソーダ」(サントリー)、「ネスカフェ スパークリング・カフェ」(ネスカフェ)、「カフェ・ラ・シャワー」(UCC)が相次いで販売された。

 炭酸入りコーヒー飲料は、28年前にも発売されている。一定期間をおいて炭酸入りコーヒーが販売されるということは、コーヒーの商品開発戦略の中でも大きな位置を占めているのだろう。

 アルコール入りコーヒーの登場

 炭酸入りだけでない。アルコール入りのコーヒーも登場した。UCCフードサービスシステムズが運営する「上島珈琲店」全71店舗で、ダブルネルドリップ方式で抽出したコーヒーに、ジャマイカ産のコーヒーラムクリーム(リキュール)を加えたコーヒーが販売された。デミタスカップで飲む、アルコール度数2%の大人のコーヒーだ。

 

 コーヒー豆から栄養ドリンク 

 

 アメリカに本部を置くStarbucks Coffeeでは、未焙煎のコーヒー豆から抽出したグリーンコーヒーエキスと果汁を使ったエナジードリンクを開発、販売した。味はRaspberry Pomegranate(ラズベリー・ザクロ)、Strawberry Lemonade(ストロベリー・レモネード)、Orange Melon(オレンジ・メロン)の3種類で微炭酸。

 日本ではこの商品は販売されていないが、焙煎前のグリーンコーヒーから抽出したカフェインの入ったジュースと果肉をシェイクしたドリンク「スターバックス リフレッシャーズ ビバレッジ」を9月上旬という期間限定で販売。味はブラックベリーの果肉を使った「ベリー ベリー ハイビスカス」と、ライムの香りや酸味が楽しめる「クール ライム」の2種。このドリンクの特徴は、バリスタがオーダーごとにジュースと果肉、氷を合わせてシェイカーを振って提供したこと。スタバはこういうパフォーマンスがうまいなあと実感。

 

 コーヒーに紅茶を足した飲料の発売

 

 コカ・コーラは、抹茶を加えた「ジョージアクロス 和-STYLE」を2011年に発売した。缶コーヒーに「これまでになかった異なる価値」を掛け合わせるジョージアクロスシリーズの第2弾として、缶コーヒーにちょっと紅茶を足した「ジョージアクロス UK-STYLE」を発売した。

 ロンドンオリンピックを意識してダージリンの香るコーヒーを発売したというが、果たして味の方はどうなのだろうか。私はまだ残念ながらその味を試していないのである。

 

 最も利用するコーヒー店は?

 

 マイボイスコムがインターネットによる調査をした。全国の男女1万1751人が回答。調査期間は4月1日から5日まで。「この1年間で、あなたが利用したことのあるコーヒーチェーン店はどこですか?」とコーヒーチェーン店を利用したことがある人に聞いた。その結果、「スターバックスコーヒー」(67・5%)と答えた人が最も多く、次いで「ドトールコーヒーショップ」(54・5%)、「タリーズコーヒー」(28・3%)、「サンマルクカフェ」(24・5%)、「コメダ珈琲店」(17・3%)であることがわかった。地域別では、東北では「ドトールコーヒーショップ」がトップ。

 

 コーヒーゼリーがチョコパイに

 

 ロッテの「チョコパイ」は私も大好きだが、「夏のチョコパイ〈コーヒーゼリーin〉」として、コーヒーゼリーが入ったチョコパイが6〜8月の期間限定で販売された。

 コーヒーゼリーとミルククリームがサンドされ、冷やすとコーヒーゼリーの食感や風味をより楽しめるという、2度おいしいおやつだった。

 

 専任バリスタによる本格コーヒー

 

 日本マクドナルドが、「原宿表参道店」内に、「McCafe by Barista(マックカフェ バイ バリスタ)」をオープン。特徴は専任バリスタによる本格コーヒーが飲めることだ。

 

 まだまだいろいろあるが、コーヒーを利用した商品開発は毎年いろいろある。来年も目が離せない。

 

『四季の珈琲』2012 vol.35