アンチエイジングは普段の生活から
「老化は止められませんが、老化する速度を遅らせることはできるのですよ」と話す東京都健康長寿医療センター研究所の研究部長、石神昭人氏。
今回の実験結果では、人間にあてはめると60代に相当する高齢のマウスにコーヒーを飲ませてみたところ、老化のスピードをゆるめる効果が見られたというから、気になる。
年齢を経るごとに体力の低下を感じ、50代後半ともなれば、坂道を転がるように体の変調に気が付く今日この頃。誰しも若さをキープしたいと思うのは当然のことだろう。
老化は仕方がないこととはいえ、実は遺伝的な要因では25〜30％ほどで、残りの70〜75％は、食生活や運動などの生活・環境要因が影響しているというから、普段の生活を振り返ると耳が痛い。
老化に影響がある遺伝子を抑制
老化に大きな影響を及ぼすとされる「mTOR（エムトール）」と呼ばれる遺伝子。これが活性することで老化が進む。コーヒーにはこの「mTOR」の活性を抑制する働きが見られたのだ。
ではコーヒーを飲みながら効果的にアンチエイジングするにはどうすればいいのか。石神氏は普段から、コーヒーを飲むのに加えて、不足しがちなビタミンＣの摂取とウォーキングなど定期的な運動を心がけることがアンチエイジングに大切だと話す。
『四季の珈琲』2016 vol.43
参考・引用文献
