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「コーヒーを飲むと長生きできる」 というニュース

 以前は「心臓に悪い」とされていたが…

 

 「1日に3杯のコーヒーを飲むと、心臓に良い可能性があるという研究結果が出た」──イギリスのニュースサイト『インディペンデント(INDEPENDENT)』がそんな記事を掲載している。

 これまでは、「コーヒー(に含まれるカフェイン)は不整脈を誘発するなど心臓に悪い影響を与える」というのが、多くの研究者たちの常識だった。

 ところが、オーストラリアのメルボルンの心臓病研究者たちがこれとは全く異なる研究結果を出したという。1日3杯のコーヒーを飲むと、心臓に悪い影響を与えるどころか、不整脈などの心臓疾患の症状を抑えることができる可能性が高いというのだ。

 約23万人を対象とした研究では、恒常的にコーヒーを飲んでいる人の方が、飲まない人よりも、不整脈等のリスクが6%低かった。別の研究では、13%も低いという結果が出た。さらに、心臓発作患者にカフェインを投与したところ、不整脈等の改善が見られたという。

 

でも飲み過ぎには注意を

 

 カフェインによって心臓疾患が悪化した例もあったが、研究者によると、それは患者が1日に少なくとも9〜10杯のコーヒーを飲んでいたからだという。つまり、飲み過ぎというわけだ。

 研究者たちの結論としては、「不整脈があっても1日3杯までのコーヒー(カフェイン300mg)なら大丈夫」ということのよう。さすがに、「心臓疾患を改善できる」とまでは断定していない。

 また、心臓に疾患のある人がコーヒーやお茶を飲む量を増やす時は医師に相談すべきである。さらに、エネルギードリンクなどの飲料は絶対に避けるべきであるなど、注意を促している。

 

 

『四季の珈琲』2018 vol.46


参考・引用文献